岩手県|震災後の新しいコミュニティを明るくするhandsの活動
2016.06.16
【おもいやり発見の旅 37箇所目】岩手県釜石市
北海道で折り返して遂に帰路となる最初の岩手県で
NPO法人handsの菊池さんとお会いしました。
まだまだ震災の爪痕が残る街にあって
みんなの居場所になっている市民活動の拠点、釜石市青葉ビルへ。
到着を告げるとお忙しそうな様子の中にも
柔和で爽やかな表情の菊池さんが現れました。
震災によって多くの人が居場所をなくしてしまい、
復興が少しずつ進むにつれて各人に場所が割り振られていきました。
今まで生活していた環境や人間関係に関係なく
機械的に割り振られたゼロの場所にみんな困惑していたそうです。
そんな状況の中なのでコミュニティが健全な状態になることも難しく、
問題が次々と起こったと言います。
釜石から車で30分ほどの北上市に本業があるという菊池さんが
数年前に立ち上げられたNPO法人handsは
そんな新しくできたコミュニティを円滑に回すお手伝いをされているのだそう。
コミュニティに直接所属しない、しかもノウハウのある人だからこそ
新しい視点で見ることができるのではないでしょうか。
伺った日もたまたま、各地域でそういった役割を担う人を育てる研修日だったそう。
言わばみんなの相談役ですが、まだまだ数が足りないと菊池さんは言います。
お話の後には、
実際に外へ出て当時の状況や現在について幾つかの場所を回りながら
教えていただきました。
震災から5年以上経った今でも多く残る被害の跡に心が苦しく、
ただ、その中に光る菊池さんや街に住む人たちの笑い声に
着実に前進していることを見たのでした。