以前、夕暮れ時のライト点灯実験~早期点灯で実際にクルマは見られやすくなるのか?~という記事でヘッドライトの点灯によるクルマの見えやすさを比較しました。
さらに他のシーンでも見えやすさは変わるのか、日本自動車連盟(JAF)が行ったテストを元にご紹介します。
まずトンネルでの見え方を検証しました。
トンネルでは右側の2台のようにスモールランプで走る車が多いが、照度的には暗く、発見が遅れたり、見落とされる危険性が高い。
JAF Mate 2010/8・9号より引用
実際の道路でもスモールランプを点灯して走行しているクルマを見かけますが、より分かりやすいのはヘッドライトを点灯した左側のクルマになります。
周囲の状況が常に変わるクルマの運転時、他のクルマが見えやすくなると運転もしやすくなります。
自分のクルマを見られやすくするために、ヘッドライト点灯をおすすめします◎
次に、運転者の視点でドアミラー越しに接近するクルマの見やすさを検証しました
進路変更を想定して、ドアミラーによる速度の判断がライトの有無で変わるか調べた。実際の運転を考慮してミラーの確認時間は1秒に限定。ミラーに映る車の速度は、時速20kmに統一した。テストの結果、3人中2人のモニターがライト点灯時より無灯火のほうが速度が遅く感じた。
モニターの感想
「無灯火がいちばん遅く、スモール、ヘッドライトの順で速度が速く感じた」(30歳女性)、
「スモールとヘッドライトが同じくらいで、無灯火の車は遅く感じた」(69歳男性)
JAF Mate 2010/8・9号より引用
結果、テストを行った3人中2人が無灯火のクルマの方が遅く走る印象を持つ結果となりました。
高速道路の合流時やレーンの変更時など、より気を使う場面でも他のクルマにしっかりと自分のクルマの位置を知らせるためにもヘッドライトの早期点灯は有効と思われる結果となりました。
次にT字路などに設置されるカーブミラーでも接近するクルマの見やすさも検証しました。
写真はカーブミラーでの見え方を比較したもの。ミラーに映る対向車の位置は同じでも、無灯火やスモールランプではかなり見えづらくなる。ミラーが湾曲していて、対向車は小さめに映るからだ。
薄暮時はもちろん、写真のような暗めの並木道や山道を走る際には、相手に早めに気づいてもらえるよう、昼間でもヘッドライトを点灯しよう。
JAF Mate 2010/8・9号より引用
ミラーに映る対向車の位置は同じでも無灯火やスモールランプのクルマは分かりにくいです。写真のような並木道など、シーンによってはこれよりも気づきにくい場所もあるかもしれません。
相手に気付いてもらうための早めのヘッドライト点灯が効果的です。
ちなみに、最近の車種ではメーターが昼間でも明るくなっているものが多く、(自発光式メーターといいます)
昔のクルマではメーターが見えにくくなったらヘッドライトを点灯していた方も多いのではないでしょうか?
ライトを点ける目安が「メーターが見えづらくなったら」という人は多いが、最近増えている自発光式メーターでは、それは通用しない。暗くなってもメーターは明るいため、無灯火に気づきにくい(中略)。停止時などにライトのスイッチを確認することが大切だ。ライトが点いていれば、空調などのスイッチにも照明が点くのでそれも点灯確認の目安になる
JAF Mate 2010/8・9号より引用
信号待ちなどの停止時にスイッチを確認してみたり、目安として、ヘッドライトがついていると空調のスイッチなども明るくなったり、カーナビの画面が夜の状態に切り替わるので、「そういえばヘッドライトをつけたかな?」と思った時にサッと確認してみてください。
オートライト機能のクルマを運転される方は、運転時にライトスイッチをオートに設定、オートライト機能が無い車を運転される方も早めのヘッドライト点灯を実践してみましょう!
※この記事の写真は特別にJAF MATEから使用許可を頂いております。写真の複製はご遠慮ください
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