神奈川特命子ども地域アクターとは、小学5年生から高校3年生までの公募で集まった26人が、まちづくりの現場に行き、大人と一緒に力を発揮するという取り組みです。神奈川県の新しい公共のモデル事業で、NPOと県、企業が協働で行なっています。
神奈川特命子ども地域アクターのページ
http://actor.minicity-plus.jp/
神奈川県の特命子ども地域アクターのページ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f360604/
今回、このおもいやりライト運動に派遣されたのは、髙崎基さん(中2)、青野瞳子さん(中1)、武信和未(小6)、髙橋未利さん(小5)の4名です。以下の記事は、子どもアクターのみなさんが書いたものです。
8月8日(水)、おもいやりライト運動に賛同パートナーとして参加している大川印刷さんの取材に行ってきました。
大川印刷さんは、横浜駅東口から歩いて3分くらいのところにありました。明治14年創業で、ずっと横浜で印刷の仕事をしてきた会社です。
みんながよく知っているところでは、崎陽軒さんのシウマイの包装紙や、佐藤製薬さんのユンケルの効能書きなどを印刷しています。
大川印刷さんでは、インキには石油を使わず、人の体に安全な植物性の油を使ったインキを使っています。違法に伐採された木から出来た紙を印刷に使わないように気をつけていることも知りました。
このように大川印刷さんは人に優しい企業を目指して色々な工夫をしてきました。その中のひとつがおもいやりライトの活動です。なぜ、おもいやりライト運動に参加したのかというと、横浜でずっと仕事をしてきた企業として、地域貢献がしたいと考えたからだそうです。具体的な活動としては、大川印刷さんの営業車や、会社で働いている人はもちろん、取引先の人にも、車を運転するときには、夕方早めにライトをつけてくれるようにお願いしているそうです。
このように、会社として、環境や人にどのようにして貢献できるかをしっかりと考えているということ、自分たちにできることとして、環境や人に優しい印刷を実際に行っていることがすごいと思いました。長い間仕事をしている横浜への「地域貢献」をしたいとおっしゃっていたことから、横浜が大好きなんだなぁ、ということも感じました。
夕方の時間にヘッドライドをつけることで、事故は減ると知りました。少しの人だけがやっても効果はほとんどないと思うので、多くの人に知ってもらって、みんなで気をつければ、事故は減ると思いました。だから1人でも多くの人に「おもいやりライト運動」のことを知って欲しいと思います。
運転しない人は、サムシングイエローや反射材を身につけることが大切です。そういうことも、もっともっと広めていきたいとおもいました。みんなのちょっとした心がけで、交通事故が減るといいと思います。
大川印刷さんに、「こどもたちにも知ってもらうために、どんな方法があると思いますか?」と聞かれて、みんなで考えてみました。こどもたちの間で流行っているものを取り入れたらいいんじゃないかなという意見が出ました。たとえば、スマートフォン向けの無料アプリの「なめこ」に黄色いなめこを登場させて、おもいやりライトのPRをしたり、イエローキティちゃんをつくっておもいやりライトのキャラクターにしたり、アンパンマンの中に「おもいやりライトマン」が登場し、おもいやりライト運動のことを訴えるとか、そんなことができたら、こどもたちにあっという間に広まると思いました。
反射材もかわいらしいものがたくさんあります。私のランドセルやバッグ類にはすべて、母がうさぎや音符、くまの形をしたリフレクター(反射材)をつけてくれています。かさやリュックサックも、反射材のラインが入ったものを選びました。イカリのマークやベイブリッジ、シウマイなど、横浜オリジナルのリフレクターのデザインも考えたいなあ・・・と思いました。
8月22日(水)、おもいやりライト運動に賛同パートナーとして参加しているシクロポリタンジャパンさんの取材に行ってきました。東京メトロ半蔵門線などの押上駅から歩いて2分くらいのところにあり、スカイツリーの近くにあります。
2003年にフランスのリヨンで誕生したシクロポリタンは、市民の新しい交通手段になりたいとの思いから、「シクロ(三輪車)」+「メトロポリタン(市民)」=シクロポリタンと名づけられました。現在パリ、ニース、ボルドーなどフランス10都市で展開されています。日本では、シクロポリタンジャパンさんによって今年導入されたばかりです。
私たちもまずは体験・・・ということで乗せて頂きました。
ガソリンを使わないので環境にやさしいこと、狭い道も入ることができること、速度がゆっくりなので、観光したい人にはぴったりです。話題の「東京スカイツリー」に行く観光客のみなさんに好評だそうです。ドライバーさんが大変かもしれない・・・と思いましたが、電動アシスト付きなので大丈夫だそうです。
自転車なので、こどもでも運転できると聞いて実際に運転してみましたが、すいすいと動いて快適でした。15分ほどのシクロポリタン体験でしたが、乗り心地はとてもよかったです。まだ行ったことがなかったスカイツリーの景色を楽しむこともできました。
シクロポリタンジャパンさんも、おもいやりライト運動に参加し、夕方早めにライトを点灯するようにしているそうです。自転車も夕方はやめにライトをつけることが、自転車の存在を車からよく見えるようにするということで、事故を減らすことになるんだ、と知りました。自転車ではやめにライトをつけることはこどもでもできることなので、こどもたちにもこのおもいやりライト運動を知ってもらう必要があると思いました。
8月29日夜、開港記念会館で開かれた、おもいやりライト横浜会議でいままでの特命子ども地域アクターの活動について発表しました。私たちは、最初におもいやりライトについて、事務局のみなさんからお話を聞き、勉強し、その後、おもいやりライト運動に参加している、大川印刷さんとシクロポリタンさんに取材に行きました。そして、それぞれのアクターが「おもいやりライト運動」について、考えたことをこの日、発表しました。
おもいやりライトについての説明をうけ、取材にいったりして、私たちはこの運動のことがよくわかったのですが、自分のまわりの大人や友達に聞いてみたところ、誰もこのことについて知りませんでした。それで、もっと多くの人に知ってもらうためのキャンペーンについて考えてみました。
1.こどもたちに人気のキャラクターを使ったキャンペーン
大川印刷さんの取材で話しあったときにでたのですが、こどもたちに人気のキャラクターをキャンペーンに利用すると一気に広まると思いました。スマートフォン向けの無料アプリの「なめこ」に黄色いなめこ、イエローキティちゃん、アンパンマンに「おもいやりライトマン」を登場させる、などキャラクターを使ったキャンペーンです。おもいやりライトのイベント会場にくるとキャラクターがもらえたら、きっとたくさんの子どもたちが参加するので、保護者の方も来ます。効果があがると思いました。
2.既存の横浜名物を黄色に変えてキャンペーンする。
崎陽軒のシウマイは赤がトレードマークですが、期間限定で黄色いパッケージをつくってキャンペーンするとか、マリンタワーを黄色にライトアップする、とかそういったわかりやすく遊びのあるキャンペーンがすてきです。
3.日産ショールームでのサムシングイエローイベント
取材のあと、見学した日産のショールームは、夏休みだったからか、たくさんの親子連れを見かけました。このような場所でおもいやりライトをPRできたらいいなと思いました。たとえば、オリジナル反射材作りの工作教室、サムシングイエローのファッションショーなど、黄色を使ったイベントをしながら、このおもいやりライト運動について、知ってもらうといいと思いました。
そして最後に、特命子ども地域アクターの武信さんと髙崎くんが、おもいやりライト運動についての絵を書いて発表しました。大人ばかりの会議でこどもたちは私たちしかいなくて、少し緊張しました。黄色いおもいやりライトのTシャツがもらえたので、嬉しかったです。黄色いキャンペーンTシャツを着て、みんなに教えようと思います。また、自分たちの考えたことがひとつでも実現したら、すてきだな~と思います。
(特命子ども地域アクター:髙崎基(中2)、青野瞳子(中1)、武信和未(小6)、高橋美利(小5))